東京外為市場で為替は
米緊急利下げから一夜明けた東京外為市場では、朝方こそ円が小幅に売られたものの、午前中盤にかけて早くも円売りは足踏み。ドル/円、クロス円ともに伸び悩む展開となった。市場では欧米の大手金融機関の経営悪化をめぐるうわさが相変わらず流れるなど、緊急利下げはサブプライムモーゲージ問題の解決には不十分で、リスク回避の円高地合いは変わらないとの指摘が多数出ている。
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この日、緊急利下げを好感してアジア株が反発。外為市場でも、リスク回避の円買いが一服となる形で、前日海外市場から早朝の東京市場にかけて、円が売られた。円売りは特にこれまで大きく売り込まれたクロス円で顕著となり、ユーロ/円は前日海外でつけた5カ月ぶり円高水準の152.10円から157.15円まで5円近く上昇。英ポンド/円も同1年9カ月ぶり円高水準の204円後半から210円半ばまで、5円超の切り返しを見せた。
しかし、輸出入企業や投資家の売買が集中する午前10時前の仲値公示にかけて、円売りは徐々に失速。ユーロ/円は155円後半へ、英ポンド/円は208円台半ばへ反落し、前日につけた2年半ぶり安値の105.61円から107.38円まで急上昇したドル/円も106円半ばへ力なく下落した。寄り付きから上昇した日経平均株価.N225が高値圏で一進一退となったこと、アジア時間のGLOBEX(米時間外金融先物取引)で米株先物DJc1がマイナス圏でじり安となったことなどを受けて、市場では「やはり円売りは伸びない」(都銀の外為ディーラー)とため息が広がった。
欧米大手銀めぐり経営悪化のうわさくすぶる
この日の値動きが示すように、市場関係者の不安心理は米緊急利下げを経ても払拭されていない。「米緊急利下げで目先はクロス円が上昇しやすいが、米当局の危機感は依然として乏しい。米政府の景気刺激策とあわせ考えても、サブプライム問題が解決するかは予断を許さない」との声も。複数の市場筋によると、23日午前の取引では、前日に続き一部の大手欧米系金融機関が資金繰り難に陥っているとのうわさが流れたことが、株価の伸び悩みとともに円売りを抑制する一因となり、在アジア・ロシアなどの投機筋が円を再び買い仕掛けたという。真偽は不明だが、こうしたうわさが流れること自体が、参加者の間でサブプライム問題への懸念の根強さをあらためて示したともいえる。
JPモルガン・チェース銀行のFXストラテジスト、棚瀬順哉氏も米国の緊急利下げはサブプライム問題の解決に至らないとの見方を示す。「投資家のリスク回避姿勢が米利下げで決着がついたわけではない。リセッション懸念は依然として払拭されておらず、今後も米金融機関や企業業績、景気関連指標から目が離せない」状況だ。
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